2018年主婦の目線で考えた「個人年金保険」本当に必要? 

老後のことって不安じゃありませんか? 

私は「公的年金はどうなっていくかわからないから、個人年金保険に入っておくといいよ」という話をよく聞くのですが、それって本当なのでしょうか。 

 

保険は人生の大きな買い物の一つです。「なんとなく」「適当」に入るとあとで後悔しそうですよね。個人年金保険に入るなら、しっかり調べて、納得して入りましょう。 

 

個人年金保険とは? 

 

積み立てたお金を60歳以上(65歳のことも)から年金として受け取る貯蓄型の保険です。 

 

3つの選択肢が一般的です。 

確定年金(一定年齢以上5年、10年、15年確定給付型) 
終身年金(死亡するまで受け取れる型) 
保証期間付き終身年金(確定給付+死亡するまで受け取れる型) 

 

保険選びが難しい理由の一つは、自分が何歳まで生きるのかがわからないということが挙げられます。平均寿命以上に長生きできるのなら、③保証期間付き終身年金がお得です。  

現在の平均寿命から考えると「15年確定給付型」が最もおすすめの(多くの金額が給付される確率の高い)選択となります。 

 

個人年金保険の種類は? 

 

個人年金保険と一言でいっても、リスクの高いものから低いものまで様々な商品があります。違いは、積み立てたお金の運用方法です。国債、株式、外国株式などを選ぶことができます。 

 

①円建て個人年金保険 

国債で運用するので、運用益はほとんど期待できない保険です。その代わり、元本割れがないため、安全で貯蓄の代わりとする人にはオススメです。 

 

②外貨建て個人年金保険 

現在の主流となる保険です。外国の株式、債券で運用します。為替リスクがあるので、円高になると損をします 

 

③変額個人年金保険 

株式で運用する保険ですが、現在はほとんど取り扱いがありません。 

 

個人年金保険のメリットは? 

 ①確実に貯蓄できる 

1番のメリットは60歳まで少額ずつ積み立てられるところです。手元にお金があると使ってしまうという人も天引きで貯蓄していけるのは最大のメリットです。 

 

②生命保険料控除の対象になる 

保険会社の1番の売りは「保険料控除」です。年間8万円を超える掛け金の場合、最大所得税4万円、住民税2万8千円が控除対象となります。毎年7000円近くが還元されることになります。 

 円積み立てでも毎年7000円の利子がつくと考えればメリットの一つとなります。 

 ※注意点 

どの個人年金保険でも生命保険料の控除対象になるわけではありません。加入前に保険会社に確認しましょう。 

 

個人年金保険の保険料控除の適用になるためには、下の(イ)~(ニ)の条件を満たし、かつ「個人年金保険料税制適格特約」をつけた個人年金保険契約である必要があります。 

(イ)年金の受取人は、契約者、または契約者の配偶者となっている契約であること。 

(ロ)保険料等は、年金の支払を受けるまでに10年以上の期間にわたり、定期に支払う契約であること(一時払は対象外)。 

(ハ)年金の支払は、年金受取人の年齢が原則として満60歳になってから支払うとされてい る10年以上の定期または終身の年金であること。 

(ニ)年金受取人は被保険者と同一人であること。 

 

 個人年金保険のデメリットは? 

①途中解約をすると損してしまう 

個人年金保険は途中解約すると掛け金が全部戻らないことがあります。1度加入したら、60歳まで払い続けることが前提です。 

 

②運用にリスクがある 

現在、個人年金保険の主流は外貨建てです。外貨建てには為替リスクがあります。 

 

③保険会社の破綻のリスクがある 

もし個人年金保険に加入している保険会社が破綻したとしても「生命保険契約者保護機構」により一定額は保証されます。しかし、支払った年金の全てが受け取れるわけではありません。 

 

④インフレのリスクがある 

運用利率が確定型の場合、受け取る年金額は契約時に決まります。将来インフレが起こると、契約した時の貨幣価値と将来年金を受け取る時の貨幣価値が代わり、年金額の目減りが考えられます。 

 

個人年金保険以外で老後資金を貯める方法は?

 

①個人型確定拠出年金(iDeCo) 

2017年1月より全ての国民が利用できるようになりました。確定拠出年金というとリスクを伴うイメージがありますが、元本保証のものもあります。また、個人年金保険のように何十年も任せきりで運用してもらうのではなく、自分で状況を見ながら運用していけるので、取り返しのつかないことになる可能性は低いと思います、 

 

 

所得税を払っている人は、iDeCoは所得の全額が控除対象となります。多くのサラリーマンの場合、月2万3千円の積み立てが上限でできます。年間控除額は掛け金の30%なので、約83000円です。 

個人年金保険の年7000円に比べてかなりお得なのです。 

②預貯金 

普通預金や定期預金を利用して、老後資金を蓄えることもできます。定期預金にしておけば、普通預金よりは下ろしにくいため、確実に貯められます。  

③投資信託 

運用によるリスクがあります。しかし、少額から積み立てられるので、うまくいけば、個人年金保険以上のリターンを得られる可能性があります。 

 

投資信託とは、お金を積み立て、プロに運用してもらうものです。そこで出た利益をもらえるのですが、リスクがあるため、老後資金としては、一部分を投資信託で貯蓄するという方法がおすすめです。  

 個人年金保険には入るべきか?考えておくことは? 

 ①個人年金保険の利率は昔とは違う 

30年前に契約すると円建て個人年金で予定利率が5%近くありました。個人年金保険を親に勧められたという人が多いのは、親世代にとって個人年金保険はとても良い商品だったからです。(ちなみに現在は0.25です) 

 

②個人年金保険の前に‥支払うべきローンはないか? 

個人年金保険に入ろうとしている方で住宅ローンを組んでいる方はいないでしょうか。もしまだローンが残っているのなら、先にローンの支払いをした方がお得です。 

 

まとめ

個人年金保険に対する考えは、人によって状況が違うので色々な考えがあって当たり前です。ネット上でも、個人年金保険には肯定派と否定派がいるようです。 

 

私自身は、今、個人年金保険に入るメリットをあまり感じませんでした。 

年間8万円掛け金を払うと税金の控除として7000円近く戻ってくるというのは魅力なのですが、デメリットが大きすぎるように感じます。また、何十年もの間、自分ではどうすることもできないまま運用されていくということに怖さを感じました。 

インフレリスクはありますが、銀行に預けっぱなしのお金があるのなら、元金保証で個人年金保険として預けておくのもいいかもしれませんね。 

 

 

 

 

 

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